いざ副業・独立を始めようと思っても、職歴に一貫性がないと
「選考で不利になるのでは?」
「アピールできる強みがない……」
と、ためらってしまうことは多いですよね。
この記事では、広告代理店のアカウントエグゼクティブとして働き、リモラボ講師も務められる篠原美穂さんから、副業や独立で仕事を生み出すための“自己分析のポイント”をお聞きしました。
「自分の経歴に自信がない」「採用でアピールできる強みを見つけたい」という方はぜひ最後までお読みくださいね。
31歳、5社経験で得たものとは?
「経歴が結構バラバラで、会社規模も大手からベンチャーまで、全然違うんです(苦笑)」と篠原さん。
篠原さんは1991年生まれ。31歳の時点で広告代理店や人材派遣会社、IT企業など、計5社のご経験があります。
経歴 |
役職 |
仕事内容 |
|
1 |
大手インターネット広告代理店 |
クリエイティブディレクター |
Webサイト・バナー制作 |
2 |
大手総合広告代理店 |
アカウントエグゼクティブ |
マス広告・イベント・ブランド・商品開発 |
3 |
大手人材会社 |
広告ディレクター |
求人広告・サイト・採用活動 |
4 |
大手総合広告代理店 |
メディアプランナー |
マス広告・EC・データベース開発 |
5 |
ベンチャーIT企業 |
ストラテジックプランナー |
Web・EC・事業開発 |
このように今まで色々なことを経験されてきましたが、比較的早期に退職した会社もあり「自分にはこれといった強みがない」「結局なにもできないのでは」とかなり悩んでいたそうです。
「結局なにもできない自分」が案件獲得までにやったこと
では「専門性や強みがない」と感じていた状態から、どうやって案件獲得に至ったのでしょうか。
篠原さんがおこなったことを順を追って解説します。
1.なにもできないからこそ「人と協働できる」と発想転換
まず篠原さんがおこなったのは“発想の転換”です。
転職回数が多いからといって、今までまったくなにも経験しなかったわけではありません。
そこで、ご自身が弱みと感じていた点を、ポジティブな言葉に置き換えてみたそうです。
たとえば「いろいろな経験」は「幅広い分野の知識を知っている」と言い換えられます。
また「これという強みはない」は「なんでも卒なくこなせる」ともいえるでしょう。
このように、“弱点”と感じていた部分を“強み”に転換しました。
すると「結局なにもできない」という悩みが、「なにもできないからこそ、人と協力してチームで働きながら戦略を立てれば活躍できそう」「色々な人に力を借りながら、まとめ役として働けるのではないか」に変わったそうです。
2.アピールポイントを言語化
次におこなったのが“アピールポイントの言語化”です。
発想の転換で気付けたご自身のアピールポイントを、具体的に文字に書き起こしてみたそう。
【篠原さんが実際におこなったアピールポイントの言語化】
|
このように、ご自身の経歴をすべてポジティブに言語化したことで、より具体的なアピールポイントが明らかになりました。
3.疑問点の書き出し
次に篠原さんがおこなったのは“疑問点の書き出し”です。
求人票を見たり、企業の方と直接話を聞いたりするなかで感じた疑問点を書き出すことで、企業側のニーズとご自身の経験・スキルとの接点が明らかになったといいます。
求人票や案件の募集案内などをチェックすると、特定分野のプロフェッショナルを求める案件は少なくありませんよね。
アピールポイントを書き出したとしても、経歴が短いと、このような案件には応募しづらい現状があります。
当初は篠原さんも「私はなにかのプロフェッショナルではないし、できる仕事が少ないかも……」と、なかなか一歩を踏み出せなかったそうです。
しかし、求人や案件の文面だけではわからない採用側の依頼背景を深堀りし、自分のスキルや経験が活かせる部分を必死で探し出しました。
たとえば「Webの広告運用で使うバナー制作をしてほしい」という依頼は、単に制作を手伝ってほしいだけではありませんよね。
「バナーからのアクセスを増やしたい」「売上をアップしたい」という依頼背景が考えられます。
採用側の依頼背景が理解できると、クリエイティブに関わるスキルや経験だけではなく、バナーの要素や構成の検証、Webサイト構造の改善に関するスキルもあわせてアピールできる可能性があります。
このように、「なぜ依頼をかけたのか」という疑問点を書き出すことで、自分が応えられる部分を探していきました。
4.疑問を元に企業に直接提案
疑問がある程度集まったら、それを元に企業側に思いきって直接提案したそうです。
ここでのポイントはご自身の得意・不得意を明確にお伝えすることだと言います。
【提案の型】 〇〇の実績があるので、御社が求めている経歴とはある程度マッチしています。 でも専門でやってきたわけではないので、◆◆は苦手です。 その代わり、△△ができます。 |
たとえば、「Instagramのプロフェッショナルを探しています」という求人では、次のように提案できるでしょう。
【企業への提案例】 インスタグラムのアカウント設計の経験はあるので、貴社が求める経歴とある程度合っています。 ですが、デザインや動画編集の実務経験はあまりないため、細かな実行には自信がありません。 その代わり、市場調査やサイトの改善などはすごく得意です。貴社としてはこの辺が課題に思えたのですがいかがでしょうか? |
当然ながら、企業側に直接提案したとしても、絶対にOKが出る保証はありません。
しかし、提案の可否を判断するのは企業側です。
応募しなければ採用の可能性はゼロですが、思いきって提案すれば、チャンスが広がるかもしれません。
副業・独立で仕事を生み出す自己分析の3つのポイント
副業・独立で仕事を生み出す自己分析をする際には、どのような点に着目すればいいのでしょうか。
ここでは篠原さんがご自身のご経験から感じたという、“自己分析の3つのポイント”をご紹介します。
ポイント1.強み・弱みの棚おろしをする
前述のとおり、強み・弱みの棚卸しが大切です。
できること・できないことを明確にすると、依頼側とのミスマッチが生まれにくくなります。
世の中には自己分析表やマインドマップ、モチベーショングラフなど、棚卸しをするフレームワークが数多くあります。
ただしそこに書き込むにしても、やはり発想の転換は不可欠だと言います。
今みなさんが弱みに感じていることも、強みになるかもしれません。
まずはキャリアや経験をひとつずつ洗い出し、たずさわってきた業務を言語化しましょう。
ポイント2.強みを明確に言語化する
副業・独立では基本的に、経歴に一貫性がなくても問題はありません。
その代わり、「自分はなにができるのか」という、あなたの強みを相手に明確に伝えられるかが大切です。
篠原さんのご経歴は一部、“マーケティング”という軸はあるものの、発想の転換とご自身の行動力で弱みと思っていた部分を強みに変えました。
みなさんも考え方やものの見方を変えて「ここでなら活躍できそう!」と感じる場所を探してみましょう。
ポイント3.理由を考え、恐れず提案する
提案の際には“根拠”が必要です。
提案時に「なぜそう考えたのか」をきちんとお伝えすると、「誠実に向き合ってくれている」とクライアントに感じてもらえます。
基本的に相手の依頼には背景があるので、その背景をきちんと考えてあげさえすれば、提案を受ける受けないは向こうの判断です。
失敗を恐れずに、まずは提案してみましょう。
まとめ
結論、経歴に一貫性がなくても案件獲得に問題はありません。
弱みと感じる部分も、発想の転換で強みに変わります。
今から行動すれば、副業・独立により近づきます。
自分が活躍できる場所を探すための行動を起こしてみてください。
具体的には、下記の3つを実践しましょう。
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あとは行動あるのみです。
今から一歩を踏み出してみましょう!
あなたの副業・独立の成功を心から祈っています。