「オンラインサロンの運営ってなにをすればいいの?」
「スキルがなくてもオンラインサロン運営はできる?」
と、オンラインサロンの運営に興味はあっても、始め方がわからない方も多いのではないでしょうか。
コロナの影響でオンライン上の交流がさかんになったことから、インターネットやSNS上で数多く運営されている「オンラインサロン」。
オンラインサロンの運営は自分のスケジュールに合わせておこなえること、初期投資が抑えられることから、副業のひとつとして注目されています。
そこで今回は、副業としてインスタでオンラインサロンを始める際のコツや注意点を紹介します。
この記事を読めば、オンラインサロンの開設に必要な準備と、運営方法がわかります。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
オンラインサロンは誰でも簡単に運営できる!
オンラインサロンとは、インターネット上の有料会員制コミュニティです。
共通の趣味や目的を持つ人たちの集まりで、その内容はビジネスや学習、健康、ライフスタイルなどさまざま。
閉じられたコミュニティのため、そこでしか得られない情報があること、同じ目的意識を持つ仲間とつながれることが魅力です。
家庭や職場以外の「居場所」としても利用されています。
著名人がファンを集めて運営するものが多いため「個人での運営は難しいのでは……」と不安に思うかもしれません。
しかし、仕組みやコツを理解し、サブスクリプション機能(利用者が毎月一定の金額を支払うこと)を活用して正しい手順を踏めば、誰でも簡単にオンラインサロンを運営し、継続した収入を得ることができます。
さらに、オンラインサロンのコンセプトを自分の興味のあるテーマにすることで、楽しくやりがいを感じながら運営することが可能です。
インスタでオンラインサロンを運営するメリット
インスタでオンラインサロンを運営するメリットは3つあります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
全世界を対象に無料で集客ができる
オンラインサロンを運営するには、まず配信のためのプラットフォームが必要です。
一般的に、オンラインサロンを運営する方法は以下の2つです。
1.インスタで集客して、ほかの媒体で運営する方法 2.インスタの非公開アカウントで運営する方法 |
インスタ以外の媒体で運営する場合、オンラインサロンに特化したプラットフォームやFacebookやLINEなどのSNSを使用する選択肢があります。
オンラインサロンに特化したプラットフォームは仕組みや機能が整っているものの、手数料がかかるほか、事前の審査が必要な場合もあります。
一方でインスタを利用すれば、費用をかけずにオンラインサロンを開設でき、世界中のユーザーにアプローチすることが可能です。
文章や写真などの投稿だけでなく、ライブ配信を使ったリアルタイムな交流が気軽にできることがインスタの魅力です。
ほかにもアンケートや投票機能、ダイレクトメッセージ(DM)による対話など、サロンメンバーとコミュニケーションを図る手段が充実しています。
インスタで運営する場合、公開アカウントだとサロンメンバー以外の人にも内容が見えてしまいます。
そのため非公開アカウントに設定し、サロンメンバーだけが参加できるようにしましょう。
守秘義務を守りながら運用できます。
趣味や価値観の近い人とたくさん出会える
インスタでは、興味を持ちそうな投稿やユーザーが「おすすめ」として表示されます。
この仕組みを活かして発信すると、共通の趣味を持つ人や価値観の近い人に情報が届きやすく、つながることが可能です。
また、関連するハッシュタグを使えば、フォロワー以外の人にも広まります。
さらにフォロワーにもハッシュタグを使って拡散してもらえれば、より多くの人の目に触れ、新たな仲間を見つけられます。
他SNSからの流入につなげやすい
X(旧Twitter)やFacebook、LINEなどを利用している人はインスタも使っていることが多いため、インスタ以外のSNSで宣伝するのも効果的です。
インスタで情報を届けられなかった人にもオンラインサロンの存在を知ってもらい、集客につなげられます。
普段からSNSを利用する人であれば、インスタのオンラインサロンも抵抗なく利用できるでしょう。
オンラインサロンに入るために新たなプラットフォームを登録する必要もありません。
オンラインサロンを開設するにあたり必要な準備
オンラインサロンを開設する際、事前準備は欠かせません。
しっかり準備しておくと集客がスムーズにできるほか、サロンメンバーとの無用なトラブルも防げます。
では具体的な手順を見ていきましょう。
コンセプトとターゲットを決める
「なんのためのオンラインサロンか」「どんな人に利用してもらいたいか」といった、オンラインサロンのコンセプトやターゲットをしっかり決めましょう。
たくさんの人を集めようと目的も対象もはっきりしないまま進めると、目的を見失ってしまったり、オンラインサロンの価値を提供できなかったりします。
具体的に以下について考えてみましょう。
目的 |
オンラインサロンを通じて達成したいことはなにか |
ターゲット |
どんな人に利用してもらいたいか |
ターゲットのニーズ |
どんなニーズや悩みを抱えているか |
メンバーのゴール |
オンラインサロンに入ることでどんな変化が見込まれるか |
決済システムと利用規約を整える
安定したオンラインサロン運営のため、会費を集めるための決済システムと運営上のルールを定めた利用規約を整えましょう。
一度導入した決済システムを変更するには手間がかかるだけでなく、サロンメンバーが離れてしまう原因にもなるため、慎重に決める必要があります。
決済の方法は主に以下のとおりです。
決済方法 |
メリット |
デメリット |
銀行口座振替 |
クレジットカードを持っていない人でも利用できる |
|
決済代行システム |
クレジットカードやコンビニ決済など複数の引き落とし方法がある |
決済手数料やサービス利用料などがかかる(システムにより異なる) |
ネットショップの決済システム(BASEやSTORESなど) |
決済システムによって手数料や利用できる決済方法の種類、入金のタイミングが異なります。
よく調べたうえで導入しましょう。
また、サロンメンバーとのトラブルを避けるためにも利用規約を作りましょう。
入会・退会の条件や支払いについてのルール、オンラインサロン内での禁止事項、個人情報の取り扱いなどを入れるのが一般的です。
利用規約以外にも、サロンメンバーがオンラインサロンを利用する際の心構えを日ごろから意識してもらうことも大切です。
「相手が不快になる行動は控えよう」「楽しんで交流しよう」といった簡単な言葉でルールを示すのもよいでしょう。
アカウントのプロフィールを充実させる
準備が整ったら、インスタでオンラインサロンのアカウントを開設しましょう。
初期設定のままにせず、まずはアイコンやプロフィール、ハイライトなどアカウントの顔となる部分を整えます。
アカウントを開いてまず表示されるプロフィール欄に、自己紹介やオンラインサロンのコンセプト、申し込み方法の案内などを箇条書きで記載します。
初めて見る人にもわかりやすいように、専門用語や業界特有の言葉づかいは避けましょう。
ハイライトにはプロフィールに載せきれなかった内容の詳細や、考えられる質問とその回答などを載せるとよいでしょう。
最低9つ投稿する
スマホでインスタのアカウントを開くと、9つ目までのフィード投稿が表示されます。
投稿が少ないと実態が見えず、不信感を持たれやすいです。
そうならないためにも、投稿を少なくとも9つ用意しておきましょう。
オンラインサロンで発信していきたい内容だけでなく、申し込みの流れや会費、参加時のルールなどを投稿しておくのもおすすめです。
入会前の不安を減らせるほか、入会した後にも繰り返し読んでもらえます。
投稿を作成する際は、色味やフォント、写真素材などオンラインサロンのコンセプトにあったものを使用して統一感を持たせましょう。
デザインや発信内容に統一感がないと違和感を与えてしまい、離脱の原因にもなるので注意が必要です。
さまざまな媒体で告知する
どれだけ魅力的なサロンでも、存在が知られていなければ意味がありません。
インスタでの告知はもちろん、ほかのSNSやブログ、公式サイトなども活用して集客しましょう。
SNSの短い文章だけでは、オンラインサロンの魅力を十分に伝えられない可能性があります。
だからといってSNSに長い文章を書いても読んでもらえないことが多いでしょう。
そのため、SNSの投稿で興味を持ってもらうきっかけを作り、ブログや公式サイトなどに書いた詳細に誘導するのも効果的です。
ターゲットに響く表現を意識しながら、オンラインサロンに入るとどんなメリットがあるかを発信しましょう。
インスタのオンラインサロン運営の流れ
オンラインサロン開設の準備が整ったら、いよいよ運営を始めます。
以下の4つのポイントを押さえて、魅力的なオンラインサロンを作っていきましょう。
ファンを増やしながら集客する
オンラインサロンの内容だけでなく、オーナーの人柄や想いに共感してオンラインサロンに入る人も多いです。
オンラインサロンの宣伝ばかりでなく、人となりが伝わる投稿を継続的に発信してファンを増やしていきましょう。
オンラインサロンで提供する情報やコンテンツの一部を見せ、興味をひくのも効果的です。
文章だけの説明よりも、メンバーとの交流の様子や投稿内容を通じてイメージが伝わります。
その際、無料プレゼント企画としてコンテンツの一部を提供する方法もあります。
いいねやフォロー、ハッシュタグつきの投稿などをした人限定で情報をプレゼントするものです。
フォロワーの拡散によって、フォロワーの増加やオンラインサロンの認知度向上につながります。
サロンメンバーに向けて有益な情報を発信する
サロンメンバーは、有益な情報やオーナー・メンバーとの交流、クローズドな居場所に価値を感じて参加しています。
どこに魅力を感じるかはサロンメンバーにより異なりますが、情報の更新や交流が毎日あることが理想です。
オーナーからの情報発信だけでなく、オンラインサロン内に特定のテーマについてメンバー同士で話せる場所をつくり、交流できるようにしましょう。
「目標達成」や「悩み相談」といったオンラインサロンに関連するもの、「グルメ」や「美容」など、趣味に近い気軽なテーマもおすすめです。
サロンメンバーの居場所づくりを意識して、安心して利用できる環境を整えていきましょう。
インスタライブで交流する
インスタライブをおこない、サロンメンバーとリアルタイムで交流しましょう。
オーナーが自由に話すもの、サロンメンバーからの質問や悩みを聞いて答えるもの、ゲストを招いた対談など方法はさまざまです。
ライブ中にサロンメンバーから寄せられるコメントや質問に丁寧に答えることで、信頼関係がより深まります。
メンバーの生の声をオンラインサロン運営に活かす機会にもなります。
インスタライブには「バッジ」という投げ銭機能があるのを知っていますか?
ライブを視聴する人がバッジ(120円、250円、610円のいずれか)を購入することで、配信者を支援できる仕組みです。
サロンメンバーによるバッジの購入があれば、臨時収入につながります。
また、参加できなかったサロンメンバーに配慮して、ライブをアーカイブに残していつでも見られるようにしましょう。
DM・ビデオチャットで個別の相談に乗る
インスタのDMやビデオチャット(ビデオ通話)を使って、サロンメンバーと1対1で交流してみましょう。
大勢の前で話しにくいことや個別の事情に配慮した内容をオーナーに直接相談し、フィードバックをもらえることでサロンメンバーの満足度が高まり、オンラインサロンを継続してもらいやすくなります。
サロンメンバーの人数が多い場合は対応に時間がかかってしまうため、月に〇回まで、1回〇分までとルールを決める、もしくは抽選にするなど工夫しましょう。
オンラインサロンのマネタイズ方法
オンラインサロンで収益を得る方法は主に以下の4つです。
どのようにマネタイズ(収益化)するか決め、決済システムを整えましょう。
サロンの会費を設定する
定期的に会費を得られることで安定した収入につなげられますが、サロンメンバーに対してどんな価値をどれだけ提供できるかを考えて、会費を決める必要があります。
オンラインサロンに特化したプラットフォーム「DMMオンラインサロン」によると、月額会費の平均は3,000円前後、1万円を超えると高価格帯とされています。
充実した情報や知識を発信したり、1対1の相談を頻繁におこなっていたりとサロンメンバーにとって有益と思える内容であれば、高い会費でも参加しようという気持ちになります。
一方で、会費が高いと入会時のハードルが高く感じる人もいます。利用する立場にもなって考えることがおすすめです。
たとえば主婦をターゲットにした場合、ランチ代の1,000〜2,000円程度であれば支払えると考える人が多いでしょう。
会社員であれば飲み会代の3,000~5,000円程度、経営者であれば10,000円以上でも支払える人が多いと考えられます。
定期的な会費のほかに、入会費を設ける選択肢もあります。
入会費をもらう場合はその値段も慎重に検討しましょう。
月払い・年払いにする
会費を得る方法は、月払いと年払いの選択肢があります。
サロンメンバーにとって月払いは少額ずつ支払いやすく、経済的な負担を感じにくいです。
一方、年払いは一度に支払うため大きな出費が発生しますが、オンラインサロンへの長期的な参加を約束するので、その分「積極的に参加しよう」という気持ちが強まります。
年払いの場合は割引特典をつけて、お得感をもってもらう方法もあります。
月払い・年払いのどちらにするか、またはサロンメンバーの希望によっていずれかを選べるようにするかも決めましょう。
選択肢があるとサロンメンバーにとってはメリットがありますが、一人ひとり会費の入金タイミングが異なり管理が複雑になります。
公式のサブスクリプション機能を使う
インスタにはサブスクリプション機能が導入されており、登録者限定で以下のコンテンツを提供することができます。
コンテンツ |
詳細 |
限定コンテンツ |
フィード投稿、ストーリーズ、リール動画、ライブ配信 |
ハイライト |
限定公開されたストーリーズが保存される |
一斉配信チャンネルとチャットグループ |
一斉配信チャンネルで多数のファンと交流や、DMのチャットグループでのやりとり、ファン同士の交流が可能 |
サブスクリプションの金額は自身で設定可能ですが、インスタでは月払いのみになっています(2023年9月現在)。
機能を使うにはプロアカウントであることやフォロワーが1万人以上いること、インスタで定められている要件を満たしていることなど条件があります。
利用できるかどうかはアカウントの設定ページで確認できるので、導入を検討している方はチェックしましょう。
会費を無料に設定して商品を売る
オンラインサロンの会費は無料にしたうえで、サロンメンバー限定で商品やサービスを販売し、そこで収益を上げる方法もあります。
そのためには、日頃の発信で商品・サービスのよさを感じてもらうこと、サロンメンバーとのコミュニケーションを丁寧におこない、信頼関係を築きましょう。
商品・サービスを販売する際は、割引や新商品の先行販売など、オンラインサロン限定の特典をつけるとサロンメンバーの「買いたい」という気持ちが高まります。
その後も継続して商品・サービスを買ってもらうには、オンラインサロンの満足度を上げることが大事です。
販売したい商品・サービスの情報だけでなく、サロンメンバーがオンラインサロンで求める情報を提供し続け、価値のあるオンラインサロンだと感じてもらう必要があります。
怪しいサロンだと思われないための3つの注意点
オンラインサロンは、クローズドなコミュニティで実態が見えにくいことから、なかには警戒心を持つ人もいます。
不信感を持たれないために、以下の3つに注意して運営しましょう。
定期的に投稿しよう
毎日投稿するのが理想ですが、定期的に発信するコンテンツをあらかじめ決めておくのもオンラインサロンの価値を感じてもらうのに効果的です。
情報量のある投稿は週〇回、インスタライブは月〇回など、目安を決めておくと先が見通せてサロンメンバーに安心感を与えられます。
さらに、曜日や日にちを固定するのもおすすめです。
サロンメンバーが定期的にオンラインサロンにアクセスする習慣ができ、ほかの投稿も見てもらいやすくなります。
アクティブなフォロワーを増やそう
フォロワーやオンラインサロンのメンバーが増えると、アカウントの信頼度が上がります。
ただし、メインで利用しているアカウントではなく、名前や投稿を非公開で利用する、いわゆる「裏垢や捨て垢」と呼ばれるフォロワーが多いと印象が悪くなります。
だからといって、フォロワーを増やすためにフォロワーを買ったり、無理に勧誘したりするのは避けましょう。
アクティブなフォロワーを増やすには、地道な投稿の更新と、フォロワーとの丁寧なコミュニケーションを続けることが重要です。
継続することで、共感するフォロワーが自然と集まってきます。
また、コンテンツの質を向上させてフォロワーに関心を持ってもらうことも大切です。
フォロワーが求める情報や企画はなにか、ターゲットを意識しながら作っていきましょう。
メンバーと一緒にサロンを作り上げよう
一方的な情報発信ではなく、オンラインサロンの運用にサロンメンバーの声を取り入れることが大切です。
サロンメンバーの意見やアイディアを聞く仕組みや機会を用意し、寄せられた意見をオンラインサロンの運営に活かしましょう。
意見を受け入れてもらえることで、サロンメンバーは情報を受け取るだけでなく、オンラインサロンに参加しているという気持ちになります。
ほかにも、インスタだけの交流にとどまらず、オフラインで実際に会うことも検討しましょう。
直接会って話すことで信頼関係がさらに深まり、オンラインサロン全体の連帯感が高まります。
あなたらしさを活かした素敵なサロンを運営しよう!
今回は、副業としてインスタでオンラインサロンを運営する方法をお伝えしました。
オンラインサロンを開設する前にコンセプトやターゲットを決めてアカウントを整えたうえで、以下を意識して運営していきましょう。
- 有益な情報を定期的に発信する
- インスタライブやDMなどでサロンメンバーと交流を図る
- アクティブなフォロワーを増やす
- サロンメンバーと一緒にオンラインサロンを作り上げる
あなたらしさを活かしながら、サロンメンバーに価値を感じてもらえるようなオンラインサロン運営を目指しましょう。