これまで4,000人以上の女性をサポートしてきた「リモートワーク実践スクール・リモラボ」。

 

この度、リモラボ代表・こもりんと、ソーダストリームの平野さんとの対談が実現しました。

 

平野さんは、さまざまなキャリアを経て、ヨーロッパが主流だった炭酸水メーカー「ソーダストリーム」を、

当時は需要ゼロの日本で、炭酸水を飲む文化から作りあげた実績を持つ名マーケター。

 

そんな、バリバリ仕事に生きてきたように見える平野さんも子育て経験のあるママ。

 

今回の対談では、仕事と家庭の両立、女性のキャリアアップのヒントについてお話を聞いていきます。

 これからの人生で、仕事も家庭も両立して欲張りに生きたい方は必見ですよ!

 

ソーダストリームとはどんな会社?

こもりん:

本日はソーダストリームのマーケティング部長でディレクターの平野さんにお越しいただきました!

 

平野さんは、SHARPシンガポールでビジネスデベロップメントエグゼクティブ、P&Gでデジタルマーケティングプランナー、

インテージ株式会社でコンサルティング事業の立ち上げの後、ソーダストリームの日本上陸、子会社設立を中心となって担当されています。

 

女性であっても、子育て中であっても、市場を切り開くことができる。

 自分の限界を決めないで行動をしていくことについても伺えたらと思います!

 

本日はよろしくお願いいたします!

 

 

平野さん:

よろしくお願いします!

 

こもりん:

それでは、まずソーダストリーム株式会社について教えてください。

 

平野さん:

ソーダストリームは120年以上前からイギリスにあった炭酸水を作るマシンの会社です。

当時のCEOが2つの点に着目して、ソーダストリームを全世界に普及させる計画が始まりました。

 

  1. 炭酸水はヨーロッパだけのものではない

  2. 世界最大の環境汚染であるプラスチック問題を軽減できる

 

ヨーロッパを飛び出し、12ヵ国から42ヵ国まで展開を拡大していき、その1つがアジア拠点の日本です。

昔、日本人にはコーヒーは馴染みがなかったですが、さまざまな理由で飲むようになりましたよね。

 

そんな風に、炭酸水も「パーティーにいいね!」ではなくて、食文化の中にしっかり炭酸水を定着させたい。

そんな想いで市場にもってきて12年くらい経ちますね。

 

こもりん:

私は毎日のように使っています!

リモラボメンバーの中でも使っている方がたくさんいらっしゃいますね。

 

平野さんのキャリアとソーダストリーム立ち上げのきっかけ

こもりん:

平野さんのキャリアから見たソーダストリーム立ち上げのきっかけをお伺いしたいです。

 

 

平野さん:

私の両親が自営業ということもあり、サラリーマンにとても憧れていました。

いろいろな現場を見て経験させていただいて、最終的にP&Gという会社に入った時に、「マーケティングを通して、世の中の見え方が違って見える」と思ったことがありました。

 

コミュニケーション1つ、表現1つとっても、誰にどう当てるかで影響が違う。

とても面白いと感じて、事業戦略に突き進み、自分の視野が深く広くなったと思ったときに声をかけていただいた1つがソーダストリームでした。

 

でも、当時のサラリーマンのキャリアを手放すことが怖くて、半年お返事ができませんでした。

とにかく怖くて。

 

そんな時「死ぬこと以外かすり傷」という言葉が浮かんできました。

まあ、かすり傷は多いかもしれないけど、死にはしないかなと思い引き受けることを決めました。

 

こもりん:

半年も考えていらっしゃったんですね。意外でした。

 

平野さん:

そうなんです。意外に怖がりです。

 

トライアンドエラー。平野さんの家庭と仕事の両立チャレンジ

こもりん:

仕事でバリバリ活躍してさらにはお子さんもいる平野さん。

プライベートはどんなふうに過ごしていましたか?

 

子どもは言い訳ではない。100点ではなく100%のパフォーマンスを目指す。

平野さん:

子どもが小さくて、自分の思い通りにいかない経験をたくさんしてきました。

明日の予定を立てていてもその通りにいかず、遅刻してしまったり、約束が守れなかったり。

 

そんな子育て真っ最中だった当時、ものすごく心打たれた言葉がありました。

当時、大変尊敬していた大先輩が社内トレーニングで「どれだけ自分のパフォーマンスを100%出せるか」とおっしゃっていたんです。

 

100点ではなく、100%

 

これは家族の話も同様。

 

  • 子育てで

  • 親の介護

  • 離婚

 

などの悩みがあるかもしれませんが、みんな何かの悩みを2つ3つも抱えているものです。

 

みんな悩みを抱えながらやっているので、まず、今何ができるかを考えましょう。と。

 

目から鱗でした。

それから、「こうじゃなきゃいけない」という価値感から抜けましたね。

 

子どもが小さいことは言い訳ではなくて、子どもが小さいのでヘマをこいたらここでカバーするので、なんとかよろしくお願いします。

と変に見栄を張らないでいられるようになりました。

 

こもりん:

言い訳にしないで、こんなふうに補いますとお伝えする。

すごく心に刺さりました。

 

お子さんいらっしゃる方に限らず、介護などのさまざまなバックグラウンドでも当てはまりますね。

 

子育てが教えてくれた助けてくれる人の存在といかに仕事を効率化させるか

こもりん: 

お子さんが小さかったときに大変だったことは他にありますか?

 

平野さん:

つい仕事に夢中になってしまい、自宅の床で作業に没頭していたら足が痺れて立ち損ね、足を骨折したことがありました。

そのうえ、インフルエンザにも感染してしまって。

 

数日間は足を引きずりながら保育園に送りました。

 

でも、同時に助けてくれる人がたくさんいたことを知りました。

会社の人が1ヵ月車で迎えに来てくれたり、妹が週末に助けに来てくれたり。

 

周りの力を借りることの大事さを感じましたね。

 

こもりん:

かなりつらい経験でしたね。

 

平野さん:

そうですね。もう1つはクリスマス会の出来事。

私は会に行くことができなかったのですが、お迎えに行くと、他の子はいつもよりお迎えが早かったみたいで、

 子どもが1時間1人で待っていた時のさみしげな顔が今も忘れられません。

 

そんな顔をさせてしまった自分自身にもショックで、どうしたら効率よく仕事ができるかを真剣に考えるきっかけになりました。

いろいろ知恵を絞って短時間で仕事するようになりましたね。

 

こもりん:

子育ての経験が仕事に活きているんですね。

 

女性のキャリアアップに必要なもの

こもりん:

平野さんは失敗したり悩んだ経験はありますか?

 

 

平野さん: 

若い頃のほうが悩んでいましたね。

これをやらかしたら信頼を失うかもしれないとおどおどしていた記憶はあります。

 

今、部下を育成する立場になって思うことは、それぞれに合った責任のレベルを任せているので多少失敗することは想定済みです。

上司と言ってもさまざまな人がいるから一概には言えませんが、悩んだら自分の先輩や上司の助言を聞くことは有効ですね。

 

怖がることはないな、自分を信じたらいいな、知らなかったら聞けば大丈夫です。

 

こもりん:

かっこいいですね!

 

平野さんがポジションにつく時期は、女性管理職は少なかったと思います。 

平野さんはキャリアアップには女性も男性も関係ないとお考えですか?

 

平野さん:

そうですね。

私は女性の方がいろんな視点から見るのが得意だと思うので、むしろ経営者は女性の方が向いてると思ってます。

 

こもりん:

いいですね!

たしかに女性は細かいところによく気づきますよね。

 

平野さん:

男性は突っ走る力や一点集中する力に長けていて、女性はふとした抜け穴を見つけることが得意かなと思っています。

 

女性が気づいたときに視野が広がっていくことが多いので、女性の目はどの会社にも必要だと感じていますね。

 

こもりん:

こうして現役で活躍している方に言われると説得力がありますね!

目指そうと思ったら経営者にもなれるし、一事業責任者にもなれる。一気に視野が広がったと思います。

 

改めて女性のキャリアアップに必要なことは何でしょうか?

 

平野さん:

信頼を築くことですね。

 

  • この人の頼んでよかった

  • この人と一緒に仕事をすると安心する

  • この人と一緒の仕事は楽しいな

 

全部信頼の積み重ねかなと思います。

 

女性は、今の時代でも男性よりはキャリアパスが少し狭いと感じることがあります。

なので女性は男性が100点のときに120点くらい出さないと同じポジションに行けないですよね。

 

でも私はそれでもいいと思っています。

120点を取らないと得られなかったポジションかもしれませんが、それは100点で満足する相手に対して120点を出せること。

 

これは信頼につながるので、頑張っても報われると思いますね。

 

こもりん:

素敵な考えですね。

 

平野さんへのQ&A

こもりん:

リモラボメンバーから平野さんへたくさんの質問をいただいておりますので、時間が許す限りお聞きしたいと思います。

 

お仕事をする中で何を大事にされていますか?

こもりん:

平野さんはお仕事をする中で何を大事にされていますか?

 

平野さん:

2つあって、1つ目は基本姿勢として相手との信頼関係を、もう1つは私と一緒にお仕事をしている人が楽しいかどうかを大事にしています。

 

私と一緒に仕事をすると、あれもこれもやりたい人なので、とても忙しくなります。

「これ全部明日できたら面白いよね、じゃあやってみようよ」と言うときに、前向きなパワーが生まれ、自分の限界を超える楽しさがある。

 

私も周りもどんどんチャレンジして、それは、苦しい反面楽しい。

私の生きがいは苦しくて楽しい限界突破なので、周りも楽しいと感じているかどうかは気にしてます。

 

こもりん:

周りが楽しくやってくれて、パワーが生まれていくことはリモラボにもあります!

 

プラスなパワーをたくさん持っている人が多いので、お仕事ってこんなに楽しかったんだと感じる人が多いですね。

 

これまでの人生でやらかしたと思う失敗はありましたか?

こもりん:

これまでの人生でやらかしたと思う失敗はありましたか?どのように克服しましたか?

 

平野さん:

結構やらかしてます!でも、忘れちゃうんですよね。

 

でも、考え抜くことはやっていました。

傷つく人や損する人に対しての回復プランですね。

 

失敗って仕事では絶対に起こりますからね。

それをどう解決していくのかにフォーカスします。

 

失敗をして謝ってくる方がたくさんいますが、私が思っていることは、

「あなたがたくさんの仕事をして、1ヵ月に1回しかミスしていないなら、残りの99個はすごいよ」という話です。

 

失敗しない人はそもそも1つの仕事に時間をかけて10個しかしていなかったりするんですよね。

失敗している子は100個もやっているので、残り99個を認める声をかけていますね。

 

こもりん:

本当にその通りだと思います!

 

ソーダストリームの販売時の、マーケティングについて

こもりん:

ソーダストリームを日本で販売するときに、炭酸水文化を作るところから始めたと伺いました。

 

そのことについてお聞かせください!

 

平野さん:

話し始めると2日かかりますが(笑)

ざっくり言うと、炭酸水を飲まない国でマシンを発売するには、需要を作るしかないんです。

 

その需要も、流行り物ではなく、食文化の中でニーズに沿ったものをと思ったので、

すでにある文化に付随させるアプローチを取りました。

 

ニーズをリサーチするのではなく、ニーズを作っていくやり方でしたね。

 

こもりん:

なるほど。

ニーズ、文化を作っていくところからやっていくのは本当にすごいです。

もっと詳しく聞きたいところですが、概要を教えていただきありがとうございました。

 

では最後に、今後の目標について教えてもらえたら嬉しいです。

 

平野さん:

そうですね。炊飯器と同じくらい1家に1台あるものになりたいと考えています。

そこに至るまで、私たちのチームは日々皆さんに炭酸水をお伝えし続けていきたいですね!

 

私が皆さんにお伝えできることは、自分が想像できることは、意外に出来るものだということです。

自分をもっと信じて、目の前の人に安心してもらえることを積み重ねていくと、想像した景色が見えてくると思います。

 

頑張ってください!

 

こもりん:

平野さん今日はお時間をいただきありがとうございました!

 

平野さん:

ありがとうございました!

 

ソーダストリーム情報まとめ

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