「フリーランスになると、自由な働き方ができるというメリットがある一方で、実際には厳しいところもあるのでは…」と不安になる方もいるかと思います。
以下のような理由でフリーランスは厳しいと言われることがあります。
【フリーランスが厳しいと言われる理由】
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この中でも特に気になるのは収入面ではないでしょうか。
2020年に内閣府が調査した「フリーランス実態調査結果」にもあるように、フリーランスの年収は200万円以上~300万円未満が19%と最も多い割合となっています。
これは会社員の平均年収よりも低く、やはりフリーランスで生計をたてるのは厳しいと感じる方もいるでしょう。
しかし厳しいことを理解してそれでもフリーランスになりたいと思う方に向けて
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フリーランスが厳しいと言われる理由
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フリーランスの収入
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フリーランスになるための流れ
をご紹介していきます。
この記事を読めば、フリーランスの現状を知ることができ、後悔せずにフリーランスになる方法がわかるでしょう。
フリーランスになることに不安を抱えている方は、ぜひ最後までお読みください。
フリーランスが現実的に厳しいと言われている理由
フリーランスが現実的に厳しいと言われているのは以下の6つの理由からです。
それぞれについて詳しく解説します。
収入が安定しない
フリーランスになって、始めにぶつかる壁は収入面でしょう。
会社勤めの場合、固定給がありますが、フリーランスは完全に成果報酬です。
常に仕事を獲得する必要があり、継続した依頼がもらえるまで営業活動が必要です。
一方でフリーランスは、やればやるほど収入につながるので、やりがいを感じられるでしょう。
収入を安定させるために、日ごろから人脈を広げたり、スキルを向上させる努力が必要です。
失敗やトラブルの責任が重い
フリーランスは会社員と違って、自分ですべての責任を負う必要があります。
自分自身が看板となり、信頼関係を築きあげることが大切です。
フリーランスによくあるトラブルは以下の通りです。
契約内容について |
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ハラスメント |
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報酬について |
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このようなトラブルが発生した場合は、弁護士に無料で相談できる「フリーランス・トラブル110番」という窓口もあります。
厚生労働省から委託された事業で、匿名での相談が可能です。
もしトラブルが発生してしまったら、1人で悩まず相談してみるのがおすすめです。
案件を自分で獲得しなければならない
フリーランスになると、自分で案件を獲得しなければいけません。
こちらは一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会が調査した「フリーランス白書2022」の仕事獲得の経路です。
出典:一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会「フリーランス白書2022」
仕事を獲得する方法として人脈が多く、収入が得られる仕事につながっているのも人脈からということがわかります。
フリーランスとして働いていきたい場合は、先々のことも考えて人脈をつくっておくことが重要です。
どのように案件獲得すればいいかわからないという方向けに、以下に「フリーランスの案件の取り方」をまとめたのでぜひお読みください。
常にスキル向上をする必要がある
フリーランスで安定した収入を得るには、常にスキルを向上する必要があります。
フリーランスは厳しいといわれる側面はありますが、働き方の柔軟性などからフリーランスの人口は増加しており、「スキルがない」フリーランスは継続して仕事を受けられないのが現状です。
自分がどんな分野、どんな業界で活躍したいのかを明確にして、常に最新情報を取り入れるなど、スキルアップをしていきましょう。
独学が不安な方には、スクールで専門的な知識を身につけることがおすすめです。
福利厚生や補償がない
会社員にはあたりまえの福利厚生や補償というものがフリーランスにはありません。
万が一、自分が病気などで働けない状況になると、何の補償もなく収入が途絶えてしまいます。
しかし現在はフリーランス向けの福利厚生サービスがあるので、いくつか紹介します。
【フリーランスが利用できる福利厚生サービス】
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それぞれ比較してみましょう。
【フリーランス支援会社が提供するサービス】
フリーランス協会 |
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フリーナンス |
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【クラウドソーシング会社が提供するサービス】
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(過去3ヵ月5,000円以上の報酬獲得されている方が対象) |
【エージェント会社が提供するサービス】
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このほかにも、フリーランス向けの福利厚生サービスはあります。
無料で受けられるもの、割安でお得なものなどさまざまあるので、自分に合った福利厚生を選んでみましょう。
働き過ぎてしまう
フリーランスには決められた勤務時間はありません。
案件を引き受けすぎたり、自分の作業量が予測できなかったりすると、休む時間がなくなってしまいます。
働きすぎて体調を崩してしまわないためにも、意識的に休暇をつくりましょう。
1人で仕事をするだけではなく、チームを組むという形もあります。
将来どんな働き方がしたいのか明確にして、計画的に働きましょう。
それでもフリーランスの人口は増加している
フリーランスは厳しいと言われることもありますが、フリーランスの人口は増加しています。
2021年の日本のフリーランス人口は、1,670万人と過去最高記録。
政府の働き方改革の推進とコロナ禍の影響もあってフリーランスになった人が増えています。
参考:株式会社ランサーズ「新・フリーランス実態調査2021-2022」
フリーランス人口は今後さらに増えると見込まれています。
フリーランスの収入事情
実際にフリーランスの収入はどのくらいなのか、調査結果をご紹介します。
2020年内閣府が調査した「フリーランス実態調査結果」によると、フリーランスを本業とする方の年収は200~300万円が1番多い結果となりました。
出典:内閣官房日本経済再生総合事務局 令和2年度「フリーランス実態調査」
日本のサラリーマンの平均年収が420万円と言われる中で、年収300万円未満というのは低いといえます。
しかしどんな業界、業種で活動するかによって、年収の幅に変動があります。
職種別のフリーランスの収入をご紹介しますので、ご覧ください。
職種別で見るフリーランスの収入
フリーランスの職種はさまざまです。
どんな職種のフリーランスが、いくらぐらい稼いでいるのか、ぜひ参考にしてみてください。
職種によっては会社員よりも稼ぐことができますし、フリーランスで会社員の収入を下回る場合もあります。
こちらはあくまで目安なので、目指す収入を得るために、スキルアップや営業活動をする努力が必要です。
フリーランスのリアルな声
フリーランスで活動している方の、リアルな声をご紹介します。
順調に進んだ方や苦労した方の話は、これからフリーランスを目指すための判断材料になりますので、ぜひ参考にしてください。
順調に独立した例
順調に独立したフリーランスの方の事例をご紹介します。
【企業でマーケティング業務→SNSサポートやディレクション、講師業】 |
〜よかったこと〜
〜努力したこと〜
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【事務職→インスタ運用代行、広告運用、デザイン】 |
〜よかったこと〜
〜努力したこと〜
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【専業主婦→デザイン、コンテンツディレクター、講師業】 |
〜よかったこと〜
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失敗があり行動し続けてきたことが結果につながっていることがわかります。
行動を継続することで安定した収入や自由な時間を手に入れられています。
苦労した先輩フリーランス
次はフリーランスになり、苦労した方の声をご紹介します。
職種に限らず、失敗したことは共通の内容が多いようです。あらかじめ知っておくと失敗を避けられます。
【失敗したこと】 |
【背景】 |
仕事がない |
営業力がなく案件獲得に至らない |
収入が低い |
単価が低すぎて時給換算すると100円くらいになる |
収入が安定しない |
継続した案件が獲得できず常に仕事を探さなければいけない |
体調不良で収入がとまる |
自分が動けないと収入がストップしてしまう |
働きすぎてしまう |
自分の仕事量が把握できずに業務過多に |
社会的信用が低い |
会社員と違いクレジットやローンが通りにくい |
このほか突然仕事が打ち切られるなど、フリーランスには悩みも尽きないようです。
安定したフリーランスになるには、継続案件が獲得できるようスキルアップが重要です。
後悔しないフリーランスになるための流れ
フリーランスになってから後悔しないように、事前に準備しておきましょう。
どんなステップでフリーランスになると失敗しないのか、3つのステップでご紹介します。
①フリーランス検討期
フリーランスになりたいと思ったときに、やるべきことをご紹介します。
1つずつクリアして、後悔しないよう準備しましょう。
◆会社を辞めず副業からスタートする
フリーランスになりたてのころは、なかなか収入が安定しません。
そのためまずは副業からスタートするのがおすすめです。
本業が終わったあとや休日を利用して、チャレンジしてみましょう。
副業で始めて収入がある程度入るようになってからフリーランスになると、収入も安定しやすくなります。
◆フリーランスの仕事・職種を決める
今後フリーランスとしてどの分野で活躍したいか、考えてみましょう。
本業で経験した仕事やスキルが活かせる職種であれば、自信を持って取り組めますし、人脈をつくっておくと案件獲得につながる可能性もあります。
いきなりフリーランスで仕事がしたくても、なかなか案件獲得にたどり着かないこともあります。
独立前に職種を決めて、人脈をつくっておきましょう。
◆案件の探し方を知る
フリーランスがどのように案件を獲得しているのか、知っておきましょう。
案件の探し方は多岐に渡り、自分にあった営業方法を知るのが大切です。
たとえば営業が苦手なら、ポートフォリオを作成し、自己アピールできるものを作っておくのもひとつの案です。
◆クラウドソーシングサービスを利用する
クラウドソーシングサービスとは、仕事を依頼したい企業と仕事を受注したいワーカーをつなぐサービスです。
初心者でも取り組みやすい案件があるので、まずは複数応募してみましょう。
クラウドソーシングサービスもいくつかあるので、複数のサービスに登録するのがおすすめです。
登録情報には、自分は何ができるのか、どのくらい稼働できるのかはっきりと記載しておきましょう。
②フリーランス独立準備期
副業からスタートして、ある程度稼げるようになってきたらフリーランスとして独立する準備をしましょう。
◆副業で安定した収入を作る
会社員を辞めて収入が途絶えてしまわないように、副業の段階から安定した収入が入ってくるようにしておきましょう。
会社員とは違って「やった分だけ」収入につながります。
どのくらいの収入があれば生活できるのか、事前に把握しておく必要があります。
◆賃貸やクレジットカードの契約をする
フリーランスは、会社員に比べて社会的信用が低いところもあります。
会社員のうちに家の賃貸契約やクレジットカードの契約を済ませておくのがおすすめです。
既にクレジットカードを持っているなら、上限金額をあげておき資金調達に備えるというのも選択肢です。
◆開業届を出す
独立するにあたり、「開業届って出したほうがいいの?」と疑問が生じることも。
フリーランスで活動するには、開業届を必ず出さなければならないという決まりはありません。
ただし開業届を出すと、青色申告で最大65万円の特別控除が受けられること、屋号名で銀行口座を作ることができるなどといったメリットがあります。
社会的信用を得たい方は、開業届を出すのがおすすめです。
◆税金面の知識をつける
フリーランスになると、税金関係の手続きも自分でやる必要があります。
毎年の確定申告や、健康保険の切り替えも必須です。
最低限の知識として、所得税、健康保険料、住民税、年金等の知識は自分で調べてみましょう。
◆常にスキル向上を意識する
フリーランスで継続して収入を得るには、スキルの向上が必須です。
依頼側は同じ金額で依頼するなら、スキルがある人に依頼したいのが本音。
コミュニケーション能力が高くスキルがあるフリーランスは、企業からも求められています。
◆実績を積み単価を上げる
フリーランスになってすぐは、なかなか案件獲得につながらないといった声をよく聞きます。
最初から高単価の案件をもらえることは稀。
はじめのうちは、実績を積み上げる期間だと割り切って、どんどん数をこなして実績を積み上げていきましょう。
③フリーランス期
いよいよフリーランスとして独立です。
どんなことに気をつけるべきかご紹介します。
◆自己管理を徹底する
フリーランスになると、タスク管理やスケジュールなどすべて自分でおこないます。
納期に遅れるとクライアントに迷惑がかかります。体調管理も含め、自己管理は徹底しましょう。
自己管理ができるようになるために、ツールを使うのもおすすめです。
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Googleカレンダーでスケジュールの漏れをなくす
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スプレッドシートなどでタスク管理をする
自分に合った方法を見つけて、自己管理を徹底しましょう。
◆継続して任される人になる
フリーランスで安定するためには、案件を継続して任されることです。
単発の案件ばかりを獲得するのは、かなりの労力が必要です。
案件獲得しても、継続して任されないのには理由があります。
その理由を自分なりに考え、改善していくとよいです。
クライアントから信頼され、継続した案件を任されるようになると安定した収入につながります。
スキルの向上とあわせて人間力もあげていきましょう。
◆スキル・単価をあげる
フリーランスで単価をあげるためには、スキルアップが必須。
クライアントの要望をこなすだけでなく、期待以上のものを提供し続けていると、自然と単価アップにつながります。
クライアント側の予算がないなど、要因がほかにある場合もあります。
常に自ら行動し、あらゆる問題解決を積極的におこなうことでクライアントからの評価が高まります。
任された業務以外にもできることがないか、提案してみましょう。
フリーランスの案件の取り方
フリーランスで独立してからの、案件の取り方をご紹介します。
初心者が始めやすいものから、高単価が得られる方法までありますので、ぜひご覧ください。
最初はクラウドソーシングサイトを活用
フリーランス向けの案件探しなら、まずはクラウドソーシングサービスを利用しましょう。
初心者でもできる案件やチャレンジしやすい案件があるので、まずはいくつか応募してみることです。
はじめは低い単価かもしれませんが、実績をつくる目的でどんどん積み重ねていきましょう。
高単価はエージェントサービスを活用
既にスキルや実績があるなら、フリーランス専門のエージェントサービスを活用してみましょう。
週に2~3日から取り組める案件や、プロジェクト単位で参加できる案件を紹介してもらえることもあります。
高単価の案件を獲得したいとお考えの方は、スクールなどでスキルアップをすることが成果への近道です。
自身のSNSから
フリーランスで活動するなら、InstagramやTwitterなどSNSを開設しておきましょう。
日ごろからSNS上で発信しておくと、ポートフォリオとして活用することもできます。
クライアントの目にとまり、案件獲得につながることもあるので定期的に発信しましょう。
知人・クライアントからの紹介
フリーランスになってから、案件獲得のハードルが低いのは知人などからの紹介です。
自分がどんな活動をしているか、知人や以前の職場に話しておくと紹介してくれることがあります。
ほかにはクライアントとの信頼関係が構築されていると、紹介してもらえることも。
常に仕事に真摯に向き合い、信用されるよう心がけましょう。
まとめ
フリーランスとして独立するために、ひとつずつ段階を踏んで進みましょう。
フリーランスが厳しいといわれる背景や理由を知っておくと、事前に対応もできます。
フリーランスになってから、安定した収入が得られるように準備してみてくださいね。
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